美容院の広告やネットなどでよくオーガニックカラーという言葉を目にするようになりました。
ただ、オーガニックカラーという言葉を耳にしたことがあっても、普通のカラーと何が違うのかを理解している方は少ないです。
オーガニックカラーとは何か、オススメされてる理由やメリットなどをご紹介します。
そもそも、オーガニックって?
オーガニックとは有機栽培の意味で、化学合成農薬や化学肥料に頼らず、有機肥料などにより土壌の持つ力を活かして栽培する農法のことを指します。
日本でも食品に関しては、登録認定機関の認定を受けた農家などが生産したオーガニック農産物にはオーガニック(有機栽培)JASマークがつけられ、一目でオーガニック農産物であるかどうかを見分けられるようになっています。
オーガニックコスメ(カラー剤)の基礎知識
オーガニックコスメって何?
本来の意味では、オーガニックコスメは農薬や化学肥料を使わずに有機栽培された植物からできた成分が主原料であるコスメのこと。
有機栽培は農薬や化学肥料を使わないので、環境への負担が少なくてすみます。また多くのオーガニックコスメを作るメーカーが、原料の栽培をする土壌から、工場の製造過程、また消費者の手に渡るまでの輸送方法等、すべての工程において、自然環境や生物への負荷を最小限に抑えるように努力しています。
オーガニックのコスメは何に良いんでしょう?
肌には本来、乾燥から守るために自らを潤す力や外界からの刺激などにより傷んでしまった部分を修復し再生する力があります。こういった肌本来の持つ力にアプローチして、肌本来の「力」や「バランス」を取り戻すことを目的としているのがオーガニックコスメの特徴。
そのため、オーガニックコスメを使い続ける(基本2週間以上使い続けると効果を感じるといわれます)ことによって、乾燥やかゆみなどの肌トラブルや頭皮のフケ、かゆみ、抜け毛などのトラブルが減ったりするなどの変化を感じる人が多いそうです。
ただしオーガニックコスメは、自然が本来持つ有効成分を、なるべく手を加えない状態で使用しています。そのため、植物の持つパワフルな成分がダイレクトに肌に働きかけるので、人によっては刺激と感じたり、成分が肌に合わなかったりすることもあります。
オーガニックだからといって全部『絶対に安心』とは言い切れません。オーガニックコスメであろうとなかろうと、まずはご自分の肌に合うことがいちばん大切です
オーガニックコスメの選び方
日本では食品類に関してのみオーガニック(有機栽培)JASマークがありますが、化粧品類にはまだオーガニック認証がありません。そのため、少量のオーガニック成分が入っただけの化粧品類も大げさに表現されてオーガニック商品と謳われてしまう事が多いのが現状ですので、本物の効果のあるオーガニック製品を使う際は「海外のオーガニック認証をとった化粧品を使うこと」です。
海外の主なオーガニック認証としては、ICEA(イチェア)、COSMOS(コスモス)などがあります。これらの認証基準は非常に厳しく、きちんと原料や製造工程の安全性や環境への配慮がなされています。
私のサロンでも使用してるVilla Lodola(ヴィラロドラ)もこのオーガニック認証機関基準の規定に基づき、選定された原料と特別なプログラム、ルールを遵守した製品づくりを行っています。
オーガニックカラーの品質の違い
結論から言うと、オーガニック認証機関の認証を受けているかいないかです。それにより、配合成分、製造工程、パッケージに至るまで厳しい基準のもとに生産されています。オーガニック先進国の欧米や欧州と比べて、まだまだ発展途上国の日本では「オーガニックカラーの定義」が定まっていませんが、欧州を中心としたオーガニック認証機関の認証を取得することで、成分などの基準まで明確になります。
極端な例をあげてしまうと、定義が定まっていない日本では、一滴でもオーガニック成分が配合されていれば「オーガニックカラー」と呼ぶことができます。良いオーガニックカラーを選ぶには、きちんとオーガニック認証機関の認証を受けているか、またどんなオーガニック成分がどの程度入っているのか、というポイントまで目を向けることが大切と言えますね。
先に紹介したVilla Lodolaのオーガニックカラーも認証を受けた範囲の中で使用可能な成分を採用し、色味や明るさを楽しむことができます。そして髪や身体への優しさだけでなく、地球や環境にも優しいカラー剤を作ろうと取り組んでいます。
ヘアカラーにオーガニックの商品をおすすめする理由とは?
ナチュラル志向が高まり、食材や化粧品だけでなく、髪を染めるヘアカラーにおいても自然なものを選ぶ方が増えてきています。美容室では「オーガニックカラー」と耳にしますが、どう髪に良いのか、具体的なところまでは分からない…という方も多いのではないでしょうか。
自然や植物由来のオーガニック素材が配合されたオーガニックカラーは、髪や頭皮に優しいのが大きな特徴ですが、美容室で「髪にも身体にも優しいから」と、なんとなくオーガニックカラーをチョイスしている方もいらっしゃるでしょう。まずは、オーガニックカラーとは何なのか?他のヘアカラーとの違いから探ってみましょう。
オーガニックカラーとは?
その名の通り「オーガニック」で栽培された植物を配合して作られているヘアカラーのこと。具体的には、ハーブエキスなどのオーガニック植物成分を含んだキャリアオイルを配合しています。そして成分だけではなく、製造工程やパッケージに至るまで厳しい基準のもとオーガニック認証機関の認証を受けたものを「オーガニックカラー」とここでは呼びます。
どんな種類があるの?
1.毛髪保護成分
オリーブオイル、ホホバオイル、ヒマワリオイル、シアバター、アプリコットオイル、ビーズワックス、フェンネルエキス、カレンデュラエキス、など。
2.保湿成分
オリーブオイル、ホホバオイル、ヒマワリオイル、フェンネルエキス、カレンデュラエキス、アロエベラ、など。
3.浸透成分
オリーブオイル、ホホバオイル、ヒマワリオイル、など。
4.頭皮ケア成分
ローズマリー、キンセンカ、甘草、など。
5.ダメージ補修
ゴジベリー、など。
6.雑菌、消臭作用
グリーンティー、など。
他にも、髪をすこやかな状態に保ってくれるザクロや、髪に弾力を与えてくれるマルーラオイル、グレープシードオイルやローズヒップオイルなども用いられています。
オーガニックカラーをオススメする理由
おすすめ理由①カラー後の刺激臭が残らない
ヘアカラーをすると「つん」と鼻を突くような強いアンモニア臭がしますよね。シャンプーで洗っても3日くらいは香りが残ってしまいます。しかし、オーガニックカラーは植物などの自然由来の素材が使われているため、つんとした強い刺激臭はあまり感じられません。
おすすめ理由②白髪もしっかり染まる
白髪の染まり具合を不安に思われてるお客様も多いですが、Villa Lodolaのオーガニックカラーではシリコン、パラベン、パラフィン、ラウリル硫酸ナトリウム、パラフェニレンジアミンなどの防腐剤、界面活性剤、アレルギーを引き起こす可能性のある染料や化学成分を使用せず、オーガニック植物オイル等の作用で染料を浸透させ、綺麗に完璧に染めることができます。
おすすめ理由③人に動物に、そして地球にも負担が少ない
石油系成分はほとんど用いず、植物などの自然由来の成分で作られているため、地球にも負担が少ないヘアカラーと言えます。また、動物由来成分などもあまり使われていません。
おすす理由④繰り返しカラーしても傷みにくい
植物由来成分が多く含まれているオーガニックヘアカラーはマイルドなので、繰り返しカラーをしても髪が傷みにくいのです。白髪は直ぐに生えてきてしまいますがオーガニック認証が取れているオーガニックヘアカラーであれば短いスパンでも白髪染めができます。
[ICEA]というイタリアの厳しいオーガニック認証が取れているということは1つの指標になっていると思います。
オーガニックカラーのメリットとデメリット
メリット
・アンモニアフリーの為、肌への刺激が弱い
・施術中もカラー臭さがない、残臭もない
・ジアミンアレルギーなどによる頭皮の被れや荒れが起こりずらい
・地球に優しい
・自然な色味に仕上がる
・オーガニック成分によりカラーした後の髪の質感がとてもよい
・カラーによる髪や頭皮への負担がダメージレス
オーガニックカラーの最大のメリットは、普通のカラーに比べて頭皮への刺激が少なく頭皮に優しいというところだと思います。以前にカラーをして頭皮が傷んだ、フケなどが出たなどという方は、カラー剤の成分があなたの頭皮には刺激が強すぎたということです。その点、オーガニックカラーは頭皮への刺激が非常に少ないので、敏感肌や頭皮が乾燥しがちな方でも安心して使用することができます。
さらに、オーガニックカラーのほとんどはノンシリコンなので髪に優しく、余分な付着物が付かず、より仕上がりにまとまりがでて「ふんわり」とするのです
特に大きなメリットと思うのは「低アンモニア処方」という点です。カラー独特のニオイも少なく、香料も入っていません。ですからより快適にカラー後の生活にストレスを感じません。
デメリット
・色味の幅が普通のカラーに比べると若干少ない
・透明感のあるカラーが苦手
・寒色系のカラー、ハイトーンのカラーで色味が出しずらい
・オーガニックというネーミングへの過信(定義がまだ曖昧なので)
実は、オーガニックカラーは「ハイトーンに対応していない」ので、髪の色を結構明るくしたい人には向いていないと言われています。
※髪質や白髪率にもよりますが、8Lv程度までなら明るさを感じると思います。
また、オーガニックカラーならアレルギーのある人でも大丈夫?と漠然と思いがちですが、そういうこともなく、オーガニックカラーであろうとも、人工色素である「ジアミン」は微量ながら使用していますので、アレルギーがある人は無害ではないと言えます。
美容院などで「オーガニックカラー」と書かれている場合でも、100%オーガニックではないということは頭に置いておきたいもの。
オーガニックカラーを名乗っているにもかかわらず、オーガニック成分がわずかしか入っていないということさえあるのです。そしてわずかであっても、化学染料が含まれていることを忘れてはいけません。
オーガニックカラーという名称に惑わされないためには、世界的に有名なオーガニック認定機関による認定を受けているかをチェックしましょう。
認定機関によってその判断基準は異なりますが、認定を受けていることで判断基準をクリアするだけのオーガニック成分が配合されていると判断する事ができます。
オーガニックカラー最大のデメリットは、やはり髪の毛の色をハイトーンにしづらいという点かなと思います。これは、通常のカラー剤より脱色効果が小さいということを意味します。
よくある質問 (お客様向け)
Q.オーガニックカラーって傷むんですか?
A. オーガニックカラーもカラー剤の一種ですので、ダメージの要因となる成分が少なからず含まれてますので傷みます。ただしこれまで説明した通り最小限におさえれる事は間違いないと思います。
Q.オーガニックカラーってかぶれないですか?
A. 植物アレルギーの方で、オーガニックカラー成分に含まれてる植物が体質に合わない場合はアレルギー反応が出る場合があります。症状としては痒みや湿疹などの反応が出るケースが稀にございます。
また、ジアミンも少量ながら含まれておりますので、お客様によってはジアミンアレルギーも反応する場合がございますので簡潔に言うとかぶれないとは言い切れません。
Q.オーガニックカラーは妊娠中にやっても大丈夫ですか?
A. お医者さんに聞いてみたところ、問題はないとのことでした。ただし、オーガニックカラーとはいえ、染まる仕組みは他のカラーと同じですので、絶対に安全とは言い切れなと思います。頭皮に薬剤がつかないように塗布したり美容師側で対策を考え、客様の意向やお考えも踏まえつつできる限り頭皮や人体に負荷のかかりにくい施術方法を相談していく事が大事だと思います。
Q.オーガニックカラーで白髪はしっかり染まりますか?
A. 綺麗にしっかり染まります。更に最近のオーガニックカラーは色彩も昔に比べてバリエーションが増えてきてますし、明度(明るさ)も格段に明るく出来るようになってますので、ただ白髪を染めるだけではなくカラーリングそのものとして楽しむこともできます。
※白髪の質や量により白髪をしっかり染めるための限界明度が人それぞれ違いますので美容師に相談しながら染めるといいと思います。
Q.オーガニックカラーならずっと続けても大丈夫なのですか?
毎月お染めになる白髪染めは強いカラー剤だと頭皮、毛髪に必ずダメージを蓄積させていき、頭皮の老化に影響し毛髪の「ハリ、コシ、艶」を奪います!
10年後もマイナス5歳でいられるために、オーガニックカラーを続ける事をオススメします。
まとめ
いかがでしたか?オーガニックカラーでも色々な色彩、明度を楽しむ事が出来ますし、少しでもカラーでの傷みを防ぎたい方、カラー時の皮膚刺激が気になる方は是非オーガニックカラーをご相談されてみて下さい。